なないろカードバトル!

なないろキッズでは、4月からプログラムをリニューアルしました。

主メンバーの高校生の社会性、ソーシャルスキルトレーニングに重点を置いています。

火曜日は、カードゲーム、ボードゲームをしています。

もちろん、大人げないスタッフも参戦しています。(笑)


カードゲーム・ボードゲームの目的は、

「集団の中で過ごす力」と、

「勝ち負けではなく、プロセスを共有して楽しむ」

です。

ご利用メンバーさんのほとんどが、特性上、集団行動が苦手です。

それは、集団行動ができないのか、してこなかったは別として、

複数の他者と一緒に楽しむことを経験してないことが多いように感じます。

個人差はありますが、「集団の中で過ごす力」は、

年齢とともに部分的にも全体的にも、成長していきます。

少しでも経験した子と、そうでない子では、

次のステップ、将来を考えた時に違いが生まれるのも頷けます。


カードゲームの起源は、14世紀の中世ヨーロッパと言われているそうです。

日本では、300年前の江戸時代に庶民に広まった百人一首や花札が起源のようです。

古くから庶民の娯楽の中心と言っても過言ではないように思います。


「なぜ、カードゲーム・ボードゲームなのか?」と言うと、

娯楽性が高いからです。(笑)

冗談はさておき、

「終わりの見通しが立ちやすい」
「ルールが分かりやすい」
「コミュニケーションが生まれやすい」

からです。

「終わりの見通しが立ちやすい」は、

カードゲームの場合、

枚数が決まっており、勝ち抜けの物が多く、

終わりの見通しが分かりやすく、安心感があります。

時間的な感覚も「1ゲーム、何分くらいか。」も分かるようになります。

ただ、なかなか終わらないこともあり…それはそれで、待つ練習にもなります。

「ルールが分かりやすい」は、

説明を理解できているか、理解してそのルールを守れるか。

社会は法律、条例、社則、校則など、ルールで成り立っています。

それらをきちんと理解して、守っていくことは、

社会の一員として、とても大事なことです。

「コミュニケーションが生まれやすい」は、

メンバーさん同士でルールが分からないときに質問したり、

教えあったり、勝ち抜けのメンバーさんが

残ったメンバーさんに助言したり、

気持ちを表現する、困った時に助けを求める練習になったりもします。


まず「参加することに意義がある」ではないですが、

時間内のゲーム全てに参加するよりも、

スモールステップで、無理せずに進めています。


4月、5月はトランプ、ウノをしていました。

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そんなある日のやりとり(ス=スタッフ、メ=メンバーさん)

前のターンでまさかのスタッフの1,2フィニッシュに対して、

メ1:「勝ちにこだわってる!」

ス:「こだわってないよ。勝ったら楽しさ倍増なだけ。(笑)」

メ1:「仕組んでる。(スタッフが自分の有利なように)」

ス:「仕組んでないよ。仕組めるならラスベガスで就職してます。(笑)」

メ2:「(スタッフ)のせいで勝てない。(笑)」

ス:「なんでやねん!(笑)」

  「そして、他責。(笑)みんながワーワー言うから、順番が分からくなったやん。」

  「これも他責。(笑)」


2ゲーム目、何度も入念にカードをくるメンバーさん

ス:「そんな疑われるのいややわ~」

  「そんな勝ちたい?勝ちにこだわったらあかんで~(笑)」

メ1:「お前が言うな!」

全員、爆笑

ス:「どんな返しや。(笑)」

言葉遣いの見直しは必要ですが、

みんなの純粋な部分も垣間見れて、

やりとりもおもしろいです。

そして、このゲームも、

見事、大人げないスタッフが勝利し、2連勝で幕を閉じたのでした。(笑)

決して勝ちにこだわってません…(笑)
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核家族、またデジタルネイティブなメンバーさんたち。

ゲームといえば、テレビゲーム、スマホゲームが主流で、

アナログ、しかも対面、大人数でする機会は少ないように思います。

今後も、メンバーさんの希望に沿いつつ、

環境を整えて機会の提供をと思います。







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